広岛から世界に広がる创造的な医学
広岛大学は、人类史上初めての原子爆弾が投下された被爆地広岛に1949年に创设された国立の総合研究大学として、平和を希求する精神、新たなる知の创造、豊かな人间性を培う教育、地域社会?国际社会との共存、絶えざる自己変革、という理念5原则の下、世界から期待される役割をたゆまず省察しつつ、自由で平和な国际社会を実现し、人类の幸福に贡献することを使命とする。この中にあって医学部医学科は、「平和に贡献する医疗人の育成によって医学?医疗の进歩に寄与する」ことを使命とし、以下の目标を掲げる。
平和に贡献する医疗人にふさわしい伦理観と人间性(思いやり、共感、献身、使命感)を备えた人材、高度な医学知识?技术を习得し独创的研究を行い国内外の医学水準の向上に贡献できる人材、地域社会のニーズに応えて必要な能力を提供し地域の保健?医疗の向上に贡献できる人材を育成することにより、人类の健康?福祉と社会の発展に尽くしたい。また、その努力を将来にわたって継続することで、本学の位置する地域の医师养成机関として、医学の発展と、医疗水準の向上に贡献する。
医学部医学科は、その教育の目的と指针を以下のように定める。
1) 問題解決の姿勢を修得する
自ら問題点をみつけそれを解決する姿勢や科学的な思考力?判断力は、医師として働くために必要不可欠な要件である。これらの姿勢と能力を育成するため、本学の学習カリキュラムでは講義と同等の時間の演習を行い、また、一方的な知識伝達型講義のみではなく、小グループによるディスカッションとPBL(Problem-based learning)テュートリアル教育を多く取り入れる。特に4年次には集中的に多数回のPBLテュートリアルを行い、問題解決能力とともに課題に直面した際に自然に問題解決型の考え方により対処する姿勢の確立を目指す。
2) 医療の専門領域に進むための基本的な知識と技能を修得する
将来、どの分野を専门とした时にも土台となるような幅広い知识と技能を身につけるため、本学では従来の縦割り型の分野别讲义を改め、复数の讲座が协働して内容を统合した総合的な讲义体系を组む。これにより、各科の専门领域の枠にとらわれない総合的な知识の修得を目指す。また、医学教育モデル?コア?カリキュラムに準拠して讲义を系统化し、基本的な知识や技能を遗漏なく修得させる。
3) 医師に必要な人間的基盤を修得する
医疗の基本となるのは信頼関係に根ざした良好な人间関係であり、そのためのコミュニケーション能力は医师として必须である。本学では、低学年のうちから积极的にグループ学习を取り入れることで、协働することの重要さを学び、チームの一员としての责任を果たし、チームに贡献する姿势の确立を図る。また、临床実习では诊疗参加によって実际の患者との人间関係构筑を繰り返し练习することで、患者と良好な人间関係を筑くスキルの向上を促す。
また、医师としての豊かな人间性を涵养し、プロフェッショナルとして人々の健康を守る使命感?责任感を形成するため、入学后早期から実际の医疗现场に接する実习を行う。医疗の现场を见学することで医师の仕事を理解し、また、看护、検査部门などの医疗スタッフの业务を理解することで、医师となるべき心构えと医师のあるべき态度を考え、自覚することを促す。
4) 卒後教育へ円滑な移行を図る
良质な医师となるためには、个々の知识や技能に秀でているのみでは不十分であり、知识、技能、态度のすべてにおいて完成されたスキルを统合して诊疗できることが必要である。本学では临床実习に诊疗参加型実习を採用し、医疗现场における医师の业务の一端を担うことで知识?技能?态度を実践的に学び、これらを统合して诊疗にあたる能力を身につけさせる。また、スキルスラボを活用し、医疗现场での実习にシミュレーションを併用した実习环境を构筑し、基本的诊疗技能の早期确立を図る。卒业时には翱厂颁贰によって総合的な诊疗能力を评価し、个々の学生の不十分な技能を指导、补完することで诊疗能力を强化し、卒后临床研修への円滑な移行を図る。
5) 医学における生涯学習の姿勢を涵養する
医学の进歩はめざましく、医师たる者は、自らの知识、技能のレベルと限界を把握した上で、生涯にわたり自ら努力して向上し続ける态度を身につけることが必要である。本学では、复数科の讲义の中に繰り返し问题基盘型の笔叠尝テュートリアルを取り入れ、自ら何を学ぶかを决め、学ぶべきことを学びたいだけ学ぶ自己开発型の学习姿势を修得させる。
6) 保健と医療を通して社会的責任を自覚する
医师は保健制度や医疗経済についても十分な知识を持ち、社会における疾病の予防や健康に関する问题を捉えることが必要である。本学では、社会医学の教育において多くの演习、実习を组み合わせることで、保健医疗制度における医师の役割と责务を理解させる。また、地域社会において医师の果たす役割を理解するために地域医疗実习を行い、県内各地域の医疗机関で実习を体験することによって、医疗と地域住民の生活の関係を理解し、地域の抱える保健?医疗上の问题を実感することで、医师の社会的责任を自覚することを促す。
7) 医学研究を推進するための能力を涵養する
生命科学としての医学の発展に寄与する研究者を养成するためには、探究心と创造性に立脚した科学的な视点を养うことが不可欠であり、学生时代に科学的な思考と方法论を十分身につけることが重要である。本学では、诊疗を行うための知识や技术の教授と并行して、すべての学生に医学研究へ参画させる。4年次には、4か月间すべての他のカリキュラムを休止し、学内外の研究室に配属して研究活动に従事させる。これにより、医学研究の意义と重要性を理解し、自らも医学の発展に寄与する気概とマインドを养う。
8) 国際的な保健?医療への視点を涵養する
学部在学中の海外への留学を奨励し、海外の医育机関で教育を受けることで、国ごとに异なる医疗事情、保健事情を理解し、国际的な保健?医疗の视点を身につけさせる。このため、海外で行った临床実习は、本学で行った临床実习と同様の実习として认める。また、4年次の医学研究実习では、海外の研究施设での研究を选択可能とし、国际的な视点と国际交流能力を向上させる机会を设ける。
9) リベラル?アーツ教育を推進する
平和を希求する成熟した社会人として幅広い教养を备え、また、医学的问题を幅広い视野からとらえる能力を备えるためには、自然?社会?人文科学的な考え方を総合的にできる素养が望まれる。さらに、化学、物理学、数学、统计学など、医学を学ぶ基础となる教养的基盘を强化することも大切である。本学では、1年次において幅広い视点からの教养教育を行つつ、高校で化学、物理学、生物学のいずれかの科目を履修していない学生に対して该当科目のサポート教育を行う。また、医师となる者としての自覚がある程度育ってからの教养を强化すべく、2年次以降も専门教育と并行して教养教育を継続する。